最強!スーパーフード サツマイモという本を読んだ感想です。

吉元誠 (著)

最近、「シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント」という本に

読書は、せいぜい1日に、1,2時間だね。だがそれでも世界のトップ0.00001%には入る。私が人生で何らかの物質的成功を収め、何らかの知性を得ているとしたら、それはひとえにこの読書量のおかげなんだ。現実の人間は1日1時間も読まない。たぶん1日1分も読んでいないだろう。読書を本物の習慣にすることが、一番重要だ。何を読むかなんてほとんどどうでもいい。(興味のおもむくまま)読んでいるうちに、人生が劇的に好転する。

というのを読んでから、何も考えず、どんなジャンルの本でも面白そうだなと思った本を読んでみることにしています。最近、思うのは例えば投資で成功したいなーとか思いながら、全く関係のないジャンルの本を読んでも、意外とヒントになるようなことが書かれていて面白いなと思うことがあります。投資の本には書かれていないような内容が別の視点で書かれていたりして良い発見になることがあります。

で、最近面白そうだなと思ったのが、「最強!スーパーフード サツマイモ」という本です。

最近寒くなってきたので、焼き芋が頭に浮かんだのかもしれません。この本、基本的にはサツマイモについての色々なことが書かれています。ですが、書かれている内容が、さつまいもを食べるメリットなどにとどまっていないところが面白いところです。

自分が興味を持ったのが、さつまいもの人口扶養力。さつまいもを作ったことのある方ならわかると思いますが、さつまいもって本当に手もかからないし、肥料もほとんどいらないし、収量も取れるし、栄養価も高い、本当にすごい野菜だと思います。畝を作って、苗を買ってきて植えるだけで、収穫まで何もする必要がありません。病気や害虫などの被害もないので、ほぼほったらかしで育ちます。だから小学校の時に作る野菜の代表格でした。芋掘りとか楽しかった記憶があります。

で、さつまいもを作っていなかった土地にさつまいもがもたらされると、人口が増えていったという記録があるようです。例えば、大分県国東半島の姫島は、1751年~1764年の頃には人口が1000人に達していましたが、それ以上は増えませんでした。それ以上の島民を養う食料がなかったからだそうです。ところが、サツマイモが島にもたらされると90年後には、倍の2000人に増えたそうです。

サツマイモについての栄養価も述べられているのですが、自分が見落としていたのが鉄分です。今まで生きてきて、鉄分って気にしたことがありませんでした。この本には18歳以上の男女の鉄の推定平均必要量は1日最低5~6.5mgと書かれています。

鉄は、体内に酸素を運ぶ赤血球の成分。鉄が欠乏すると、貧血をはじめとしてさまざまな症状が出てきます。鉄の不足は、脳の働きにも関係しているそうで、深刻な鉄欠乏状態の子供は、学校の成績が劣るそうです。

血液中の鉄濃度は成人の精神機能にも影響する可能性があることが報告されているようです。血液中の鉄濃度が充分だった女性は鉄不足の女性よりも認知課題を上手に早くこなしたそうです。鉄補助剤を16週間補給すると鉄不足の女性の認知成績は5~7倍高まり、鉄濃度が充分な女性との差がなくなったそうです。

さつまいもの鉄含量は100g当たり、0.7mg。じゃがいも0.3、玉ねぎ、トマト0.2、キャベツ、レタス、きゅうり0.3、ピーマン0.4。多くの野菜よりも多めに含まれています。

気になったので、健康診断の結果を見返してみました。すると、赤血球数とヘモグロビンの数値が下がっていました。

赤血球数:2年前480→今年450万/μL
ヘモグロビン:2年前14.0→今年13.2g/dL

判定がAだったので、気にしていませんでしたが、ヘモグロビンはぎりぎりA判定のような感じです。鉄分も意識して取っていかないといけないなと思いました。

鉄分は動物性食品では、レバーや肉、魚に多く含まれ、植物性食品では、小松菜、ほうれん草、大豆に多く含まれているようです。

調べたら、さつまいもは芋よりも葉っぱに鉄分が多く含まれているようで、その量は、小松菜やほうれん草よりも多く含まれているそうです。もしさつまいもを栽培しているなら、葉っぱも栄養価が高いのでおすすめです。収穫時サツマイモの葉は本当に大量にあるし、家庭菜園なら農薬も使っていないと思いますので、市販されている小松菜やほうれん草よりも安全な食材なのかもしれません。

自分もさつまいもの葉っぱをおひたしで食べたことがありますが、そこまでクセもなく普通に食べることができました。生の葉っぱは筋っぽいような感じもしますが、さっとゆでるだけで、筋もなく柔らかく食べることができます。

さつまいもの栄養価を説明している部分で、栄養素についても一通り学ぶことができるので食に興味のある方にはおすすめの本です。

最後にエピジェネティクス
DNAの配列は変えることなく、その発現の仕方を変えることができるという考え方

例>ミツバチ
・女王バチは体も大きく、何回も使用可能な針を持ち、一回で数千個の卵を生むことができ、何年も生きることができる
・働きバチの寿命は数週間

このような違いから、女王バチと働きバチは遺伝的に異なる生き物のように思われるが、DNAは全く同じ

違いは、食べ物

ローヤルゼリーにより、女王バチは、働きバチになる形質が発現されなくなる。嬢王バチになる幼虫は良いものを食べているだけ。

ローヤルゼリーは、若い働きバチの口内にある腺により作られるたんぱく質とアミノ酸豊かな分泌物。この分泌物に含まれる酵素は人も持っている。

このような理由から、人の発現形質も善かれ悪かれ、食べ物により変えられるということになるそうです。

最後のエピジェネティクスはさつまいもとは関係ないですが、色々なことについて書かれているので大変勉強になりました。



この「シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント」という本、PDF版は無料でも公開されていますので、よろしければどうぞ。
シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント